男性向けの離婚協議書 男が抑えておくべき注意点

男性向け離婚協議書・離婚公正証書

 

題目

1.「一方にだけ有利な協議書は無価値」

2.「離婚協議書ってどんなの?」

 

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・妻との財産分与で不利にならないための知識

・養育費の算定と減額条件

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書いた人

離婚・家庭問題はお任せください

行政書士明和事務所

行政書士 吉田 重信

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協議書っていうのは合意の証なんだ。

一方のみを立たせるような表記では合意なんかできるわけがない。

 

たまに「この内容に同意せよ」みたいな
一方的な通告で強引に同意を取ろうとするようなやり方を見ることもある。

 

しかし、そういうのは合意による解決とは言わないだろう。

一般的な民事案件でならともかくとしても、離婚でそれをやってはダメだ。

 

特に女は男とは物事の価値観が違う。

仮に女側に非があったとしても、
男にとって有利なだけの協議書じゃ合意なんかできっこない。

かえって、偽DVやらモラハラやらを主張して、
協議から逃げるきっかけを与えてしまうことにもなりかねない。

 

そういう意味合いでは女を観念させて、
全面降伏をさせるような内容の協議書なんか存在しないと思った方が良い。

そんなやり方で合意をしても、実際に守られなければ意味がないだろう。

 

だから、無理に相手に勝とうなんて思っていると、
かえって問題を大きくこじらせることにもなりかねない。

 

花くらいは女に持たせてやる、そのくらいでいいんだ。

 

 

自分の希望を通すためならば、「表面上の勝ち」くらいは相手にくれてやる、
男はそのくらいの気持ちでいた方が、かえって風上に立ちやすい。

 

 

 

 

ちなみに離婚協議書を「相手が約束を破った時の武器」と考えるのは間違いだ。

協議書に関しては現在、そういった内容の情報が多いから、
皆、それが常識的な考え方になりつつあるけれど、僕は断じてNOだと言っておく。

 

「約束を破ったら強制執行するからな」

 

いや、そもそも協議書を交わすのはそういった事態にさせないためだろう。

もっと言うと、仮に法的にがんじがらめにするような協議書を交わしていたとしても、
いざ、約束を破りたい事情が発生した時には、女は平気で約束を破る。

 

 

なぜかって?

 

女は自身の感情に関しては非常に主観的な生き物だからだよ。

 

自分がこうしたい、こうするのが正しい、と思ったら、
もう、周りの事情なんか関係ないんだ。

 

理由付けなんか後でどうにでもなる。

男と女とでは、社会的な立場がまったく違うからな。

 

男は重い約束を破ったら社会的な信用をなくすことになるけれど、
女の場合、それから逃れる術はいくらでもあるんだ。

 

 

では、どうすべきか。

 

 

ヒントは正当性だよ。

 

 

女が約束を平気で敗れるのは、それが自分にとっての正義だからだ。

 

こちら側がいくらスジの通った道理を説いたとしても、
まともに聞く耳なんか持とうとしない。

 

だって、相手にとっては自分こそが正義で、あなたは悪党なのだから。

 

悪党の言うことになんか、耳を傾けようとするはずがないだろう?

 

 

今現在、離婚協議がうまく進んでいない人も多くいると思う。

 

 

それも大抵は、これが原因だよ。

 

 

逆に言うと、彼女達は決して、
自分が悪に染まることを承知で約束を破っているわけじゃない。

 

 

男が協議書を作成する際には、
そこを押さえた上で対策を練っておかなければ意味がない。

 

公正証書にしたからといって、「これで大丈夫!」と考えてしまうのは早計だ。

 

それで完璧に決着がつけられるのであれば、
なぜ、離婚後に面会や養育費等でトラブルが再燃したりしている事例があるのか。

 

本当にトラブルを起こさないための秘訣は、実は法律の外にある。

 

 

 

一応、参考までに一般的な書式を以下に乗せておく。

ただ、この書式をそのまま参考にして纏めるのはお勧めしない。

協議書は相手の性格なんかも見越した上で文面を練っていかないと、
せっかく大筋で合意していたとしても破談になりかねないからだ。

 

実は協議書を取り交わす段階が最も揉める可能性が高い。

 

お互い、ピリピリしてるんだよ。

そういう時に第三者から「内容が良くない」なんて吹き込まれでもしてみろ、
一気に話を蒸し返されて紛争化一直線だ。

 

法じゃない、人を見ろ、ってのは協議に対する僕の持論だ。

 

これは権利義務の話じゃない、メンツの話なんだよ。

 

相手の顔も立てずに合意できる協議なんてものは、ない。

 

 

 

硬軟織り交ぜてうまく立ち回れ。

 

特に面会交流なんかは子が幼い場合は相手の協力が必須だから、
権利義務の面だけガッチリ固めておけばなんとかなるというような考え方は間違いだ。

 

最近はその点だけを事務的に取り整えた形の協議書を持ち込まれる方も多い。

大抵がご自身や弁護士事務所によって作成されたものだったりするのだけれど、
正直、この内容をそのまま突き付けても相手方は同意しないだろうと感じるものが大半だ。

 

条件面は協議書にとって確かに大切なことではあるが、
今後、一生、後に残るものだし、面会等に対する考え方に気持ちの面でも折り合いをつけなければならない。

そのためにも、やはり、ただ決めた条件を箇条書きするだけでなく、
互いの考えや気持ちに対する配慮は必要だろう。

 

実はこの辺りの記述でやらかしてしまっている人が多い。

弁護士も法律面は固められるようにしているみたいだけれど、
その書類を提示された相手がどう感じるかについては少々、配慮が及ばないみたいだね。

 

男性向けの離婚協議書であることには違いないが、
それを有効な形で仕上げるためには、女の立場、事案の相手方の立場にもなって考えられなければ、な。

 

協議書は最後の格付けの証とも言える。

特に面会等の事情で離婚後にも相手と話をしなければならない状況なのであれば、
表面上は勝ちにこだわらずとも、必要な時にお互いで話くらいはできるようにしておいた方が良い。

 

離婚協議書作成費用

離婚協議書(公正証書)

100.000円

ご自身や弁護士事務所で作成された離婚協議書の添削、手直し
※主に法律面ではなく表現や文面に対するチェックや手直しを重点的に行います

30.000円

公正証書作成に必要なもの

 

ご自身で締結手続きされる場合

 

運転免許証等の身分証明書+認印+手数料

印鑑証明書+実印+手数料

※①、もしくは②のいずれかが必要です。

 

 

弊所に締結手続きを委託する場合

 

・ご本人様作成の委任状(実印を押印)

・印鑑証明書

・運転免許証等の身分証明書

・財産を特定するための書類(登記簿謄本・車検証・通帳等)

・報酬及び手数料

 

※印は公証人との作成協議のみ委託される場合は必要ありません。

離婚協議書の公正証書に記載した内容は基本的には法的効力を持つ。

しかし、だからといって、「全て安心」と考えるのは危険だ。

このあたりは男にとっての離婚特有の問題点とも言える。

法律のみでフタをできる物事は案外、少ない。

いざ、法律問題に発展してしまった際には、
女の方がはるかに言い訳ネタを持っているということを忘れるな。

 

 

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