親権を取りたい父親が考えなければならないこと

親権を取りたい父親が考えなければならないこと

 

「男の親権問題」題目

1.「父親は親権者になれるか」

2.「親権を取りたい父親が考えなければならないこと」

3.「離婚したとしても親子の関係はなくならない」

4.「子が父親の実績を認めてくれるとは限らない」

 

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行政書士明和事務所

行政書士 吉田 重信

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近頃では親権をどうしても取りたがる男性の方も大分増えてきているな。

 

基本的に協議離婚をする際、未成年の子がいる場合には、
親権者を定めておかなければ離婚はできないことになっている(民法819条1項)。

また、婚姻中に妊娠し、離婚時にまだ生まれていない場合は、
原則として母親が親権者になるものとされている。

これは父親が後に認知した場合でも変わらない。

 

離婚後の親権者は、基本的には互いの協議によって決めるものだ。

協議によって親権が定まらない場合は家庭裁判所に審判を申し立てて、
裁判所にどちらが親権者となるかを判断してもらうことになる。

 

 

 

 

男が親権問題で極めて不利なのは、もうみんな承知済みだろう?

親権に関しては母体優先の原則やらの母親絶対有利の原則論があって、
基本的に男が法的に争って親権を勝ち取るのは至難の業だと言われている。

 

まぁ、これは法律上の話だ。

 

問題はそれだけじゃない。

 

父親が一人で子を引き取って育てる環境が、
母親に比べて厳しいという現実的な面での問題もある。

 

母親に関しては子育てについて社会からの理解を得られ易いだろうけれど、
父親の場合はそう簡単にもいかないだろう。

自分の実家で面倒を見てもらうからという人もいるけれど、
それは子にとって本当に良いことなのか?

 

 

今これを読んでいる方、子が熱を出したり、授乳があるからと、
会社を早引けしたり休んだりすることができるか?

 

 

まぁ、有休、半休を自由に使えるような職場であれば、
時間を取ることくらいはできるかもしれない。

 

でも、それで本当に周りからの理解を得られるのか?

 

 

子だって成長する。

いつまでも赤ん坊ではいないんだ。

 

男の子の場合、じっとなんかしていない。

家の中だけじゃなく、外や他人との間でもトラブルを起こしたりする。

ケンカとか分かり易いトラブルだけじゃなくて、
金銭面や倫理的な面での問題なんかも含めて、だ。

 

そばに付き添って、一緒に考えてやることができるか?

 

 

女の子だった場合、思春期を迎えた際に適切な対応ができるのか。

生活習慣に関わることだから、
生理についてだって、家族で真剣に話し合わなきゃならないこともあるんだぞ。

 

娘に恥をかかせずに、それができるか?

 

 

厳しいことを言っているのは承知している。

でも、子がいる生活ってのはそういうもんだよ。

 

働いて、稼いで、ご飯を食べさせて、遊んであげるだけが子育てじゃない。

一緒にいたいという気持ちだけでは追っつかないこともあるんだ。

 

 

これら諸問題を男である自分と女である相手との場合に照らし合わせてみて、
何か気付くことはないか?

 

 

 

そう、

 

母親は父親にもなれるけれど、父親は母親にはなれないんだよ。

 

 

 

これは、「努力する」では済まない話なんだ。

努力してどうにかなる問題でもないからね。

 

親権に関しては母親優先を一貫する裁判所に対して批判が集まり易い問題だけれど、
そういった子育ての観点から見た上では一定の合理性はある結論なんだ。

 

母親の元であれば、なんだかんだで子はそれなりに育ちはするからね。

 

仮に母親の素行に少々問題があったとしても、な。

 

 

 

異論、反論があることは認める。

 

家庭環境も皆、一律で同じではないからね。

こいつはあくまで、一般論だよ。

 

でも、あくまで一般論で考えるのであれば、
やはり父親よりも母親の元にいた方が子は育ち易いとは思う。

 

これが現実だ。

 

 

もし、これらのことについてよく考慮もせずに、
ただ、「親権を勝ちとればいい」と考えているようであれば、少し落ち着いた方が良い。

 

親権を争うことよりも、・面接交渉・面会交流をより確実なものとした方が、
はるかに現実的であろうと思われるようなケースは山ほどある。

 

男の場合は、まず、どうして親権を取りたいと思うのか、
それを相手に告げる前に良く考えるべきだろう。

 

 

客観的な立場から、ただ、つらつらと意見を述べているわけじゃない。

 

これは僕自身が同じ道を辿った上で引き摺り出した、一つの答えなんだ。

 

 

 

他人事だと思ってテキトーなことを言っているだなんて、
決して思わないでもらいたい。

 

 

 

無論、例外だって、ある。

母親の生活習慣や倫理的な面が極めて不安定で、
どうしても親権を相手に渡すわけにはいかないようなケースだ。

 

このような状況なのであれば、四の五の言っていられないだろう。

争ってでも親権を勝ち取りにいく価値のある事例だと思う。

 

ただ、前述した通り、あくまで「争って勝ち取る」といったやり方では、
男の場合、かなり線の細い戦いになることは必至だ。

親権に関してはとにかく争う形では不利一辺倒だから、
粘り強く交渉していくことを優先して対策を練ることも考えた方が良い。

弁護士に委託するのもアリだと思う。

 

ちなみに親権に関しては親権者と監護権者を分けるといった方法もあるけれど、
こういったやり方はその場しのぎで何の問題の解決にもならないからお勧めしない。

 

 

親のエゴだよ、それは。

 

子のためを想ってすることではないな。

 

 

親権と監護権を分けた場合、実際に子と生活を送るのは監護権者で、
親権者は子が重要な法律行為を行う際に同意を与える権限を持つことになる。

もう、こんなことをすればどうなるかくらい、分かるだろう。

 

この場合、監護権者と親権者との意見が対立していたりすると、
一度解決したはずの紛争を再燃させてしまうようなことにもなりかねない。

だから、親権についてはむやみに分離したりせず、一方に決めておいた方が無難だ。

 

親としての意地があるのはわかっている。

しかし、その意地の張り合いで子が犠牲になってしまっては本末転倒だろう。

 

 

男にとっての親権は取る事だけが全てではない。

 

それを念頭に置いた上で、子の将来も考えて対応を検討した方が良い。

 

 

 1.「父親と親権 父親は親権者になれるか」

 続き「離婚したとしても親子の関係はなくならない」

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