離婚に全てを賭ける価値はない
「若年離婚とは」題目
2.「許せない、自分の子、それに全てを賭けるのは間違いだ」
関連法律知識
書いた人
離婚・家庭問題はお任せください
行政書士明和事務所
行政書士 吉田 重信
秀和システム様より、本を出版しております
「プロが本音で書いた男のための離婚の本」
男性の若年離婚者は今一時の気持ちに賭けようとする人も多い。
子への愛情、相手への怒り等、
今後のことよりも、そういった今の感情に一身を委ねたがる傾向も見られるな。
まぁ、男は博打を打ってナンボだ。
そこを否定する気は、ない。
しかし、家庭、家族ってのは相手の意思もあってこそのものでもある。
ガシガシ攻めるだけで物事を動かせるわけじゃない。
時にはなにもせず、その場に留まって成り行きを見ることも大切なことなんだよ。
世の中の出来事で、時間が解決してくれるであろう物事は意外と多い。
それに気付かないのは、単純に人生経験が不足しているからだ。
今が一生で一番大事な時だって?
バカモノ。
どうしてそんなことがわかるんだ。
僕みたいな第三者に諭されても、ピンとこないかもしれない。
しかし、人生は長いのだ。
離婚した後の方が、ずっと、な。
同じ道を通ってきている僕が言うのだから、間違いない。
たしかにトラブルの解決に今一時の気持ちは重要だ。
それがあって、初めて動かせる人や事象も確かに、ある。
しかし、明らかに将来、不幸になるであろうとわかっている道へ、
一時の感情で突き進もうとしている人間を放っておくわけにもいかない。
己の全てを賭けるべき時なんて、おいそれと来るものじゃない。
大体、そういう時ってのは、
「気がついたら死んでいた」というようなことの方が多いんだ。
意識して「全てを賭ける」なんて思っている内は、まだ青い証拠。
意図的な狂気なんてのは案外、容易く劈ける。
意識ができているのなら、まだ引き返せる場所にいるんだよ。
離婚をするのは、その先の人生のためなのだろう?
修羅となっては勝負には勝てるかもしれないが、人としての幸せは掴めない。
一度、その味を知ってしまったら、もう、本当に戻って来られなくなる。
そんな経験をするくらいなら、勝負を流せるだけのケツの穴を持てるよう努力した方が良い。
いや、もう、よそう。
活字で伝えるには、ちと、野暮すぎる話だった。
・若年離婚のワンポイント
男性の若年離婚案件では、慰謝料や財産分与はともかくとしても、
子がいる場合には養育費等の支払い期間がとても長くなる傾向にある。
離婚後のライフプランをしっかりと練っておくことが大切だ。
「子に会えさえすれば、もうどうだって構わない」
近年はそういう若い男性の方も増えてきているな。
しかし、現実味のない話は、よそう。
己が立たずして、一体、どんな顔をして子に会うというんだ。
意地になってはダメだ。
意地では大局を見誤る。