暴力を振るう妻と被害受けている夫のタイプ
「妻の暴力・逆DV問題」題目
3.「暴力を振るわれている男は情けないのか」
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書いた人
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行政書士明和事務所
行政書士 吉田 重信
秀和システム様より、本を出版しております
「プロが本音で書いた男のための離婚の本」
実際、男がDVを受けているなんて話をしていると、
「女々しい」だの、「情けない」だのの意見を言われるようなことも少なくない。
しかし、こんな言葉が出てくるのは、問題を表面上でしか見ていないからだ。
どうもこういった意見を言う人達にとっての逆DVは、
女にバンバン殴られて、男がヒンヒン泣いているようなイメージらしい。
でも、実際の逆DVの現場はそんな単純な構図なんかじゃないぞ。
むしろ、ナヨナヨとしているような、いかにもな感じの被害者は少ないくらいだ。
精悍そうなタイプの方もいれば、がっちりタイプというか、
「気が優しくて力持ち」を地でいっているようなタイプの人だっている。
あと、中には元ヤンというか、昔は少々ヤンチャをしていたけれど、
今は落ち着いているというような人もいたりするな。
案外、こういう人ほど、「女は殴れん」と防戦一方になってしまっていて、
ますます相手の行為をエスカレートさせてしまうんだ。
そういうタイプは暴力的だから女も殴るだろうって?
そいつは偏見だよ。
そんな考え方をしている人の方が、よっぽど乱暴なんじゃないのか。
女を殴ったり、力で屈服させようなんて考える男は、
そもそもの性格が歪んでいるんだ。
そして、そういった人間はさしたる理由がなくとも、
常に何かに対して不平不満を抱いているような鬱屈した考え方をしている人が多い。
要は人種の問題じゃない、本人の性根の問題なんだよ。
ヤンキータイプだからといって日頃から暴力的とは限らないし、
一見、普通で真面目そうな人だからといって、暴力を振るわないとは限らない。
最もタチが悪いのは、いい年こいて、
表立った挫折や失敗を経験したことがないようなタイプだ。
生きることの「痛み」を知らないから、
トコトン他人に対して冷たく、そして傲慢になれる。
過去に問題を起こして、それを恥じている人間は痛みを体で知っているから、
一般の失敗知らずの人間なんかよりも、己の行為の結果に対してよっぽど敏感なんだよ。
そんな事例、これまで腐るほど見てきた。
どれだけ他人に対して傲慢になれるか。
男であるか、女であるかなんて関係ない。
他人に暴力を振るうことができる「素養」はそこで決まるのだと思う。
コイツは、僕自身の体験談だよ。
今更、隠すつもりはないが、僕自身もかつては逆DVの被害者だ。
当然、当事は暴力を振るわれていたからといってヒンヒンと泣いていたわけじゃない。
痛くて恐ろしくてたまらんけれど、男である以上、やり返すわけにもいかない。
これが当事の僕の心情。
やられっぱなしになってしまっている男の本懐だと思う。
だから、暴力を振るわれているからといって、
「女に力負けしている情けないヤツ」という公式が成り立つわけじゃないんだ。
被害を受けている人達は、どうか尻込みをしないでもらいたい。
ちなみに、家の中で暴力を振るっている人間ほど、
外ヅラはやたらと良かったりする。
加害者の方面でも「いかにも」な見た目の人は案外、少ないんだ。
それこそ、まるで白百合のように大人しそうなタイプの女性が、
家では刃物を振り回し、奇声を上げ、噛み付くようなエクソシストもビックリなことをしていたりする。
実際、行為の状況をビデオに収めて見せてくれた人もいるから、これは本当だよ。
僕もホラー映画でも見ているかのような気分になってしまった。
DV被害の相談窓口はウチみたいな民間に限らず色々できてきたけれど、
相談に乗っている方達は本当に注意して見てもらいたい。
人は見かけによらないぞ。
これは加害者、被害者両方に言える事だ。
男性の被害が表に出にくい事情の説明となると、
皆、「恥ずかしいから」といった論調に走りがちだけれど、実はこれも大きな理由の一つなんだよ。
相手は表向きはうまく立ち回って評判も良いから、
どうせ信じてもらえないと思ってしまう。
要は、女の外ヅラの良さが、被害申告にフタをしてしまうというわけだ。
そして、自分で暴力、暴言を繰り返している女ほど、
その行為が問題になった際には、「DV、モラハラを受けていた」とウソの被害申告をしたりする。
人間の小汚さと、女のズルさを知り、何よりもそれを認めなければ、
物事の本質を見極めることなんてできないからな。
・逆DV問題のワンポイント
逆DVの対処法については、被害者がどうしたいと思っているのかによる。
離婚をしたいのであれば協議で終わらせられるよう対応するけれど、
そうではない、という人もいるだろう。
実際、暴力を振るわれている、じゃあ離婚か!?というと、
「・・・そうでもない」というケースも多いからね。
すでに暴力を受けている段階であれば、いきなり止めさせるのは難しい。
離婚するにしてもこのまま婚姻を続けるにしても、
相手の暴力性とうまく付き合っていく方向で考えていかなければならないだろう。
でないと、もう訴訟以外に手段がなくなる。
そのくらい、一度根付いてしまった人間関係の修正は難しいんだ。
当然、こんなのは法律でどうこうできる問題じゃない。
「法律で強制的に止めさせる」といった対応や、
「法的に離婚が可能か否か」といった観点のみで判断するのは誤った対応だから、
もし、こういった手段を頼んでもいないのにいきなり薦められるようなことがあれば、要注意だ。