冠婚葬祭時の立ち回り方
「親族との付き合い」題目
3.「冠婚葬祭には危険がいっぱい」
書いた人
離婚・家庭問題はお任せください
行政書士明和事務所
行政書士 吉田 重信
秀和システム様より、本を出版しております
「プロが本音で書いた男のための離婚の本」
冠婚葬祭は感情的な価値観の影響がモロに出るイベントだ。
そしてこれは同時に、そこでの対応にしくじった時の反感や非難も、
それらの感情に任せた激しいものになりうる危険性があるということも意味する。
だからこのような節目節目のイベント時には、より注意深く対応するようにしなければならない。
この手の作法について一度、他人からケチがついてしまったりすると、
場合によっては今後、その影響を非常に長い期間に渡って引きずることになる。
なぜかというと、これらのイベントに関する話題は、
いくら失態についての謝罪等であったとしても自分の方からは話を振りにくいからだ。
場を改めてできるような話じゃないんだよ。
ましてや親族は基本的には要所要所でしか顔を合わせる機会のない間柄。
一度誤解を作ってしまうと、その場を設けること自体が困難な事だってある。
そういった事情から、一度ついてしまった誤解や非難を解くきっかけを作ることができず、
いつまでも親族間で「しこり」を残したままになってしまうような場合もあるわけだ。
ただ、緊張感を持っておくことは大事だけれど、
あくまで親族間の付き合いの延長線上であることに違いはない。
必要以上に警戒をすることもないんだ。
これらのことについては、何か特別なことをする必要などない。
当たり前の事を、当たり前のようにやってくる、そういった姿勢がなによりも大切なのだと思う。
ただし、経験上、これだけは伝えておく。
葬式には特に注意しろ。
礼儀や作法に対する人の哀願と憤怒が極めて顕著に出るイベントだ。
これは僕自身の話だが、以前、とある故人の葬式の際、
出欠に関することでちょっとした不手際を起こしてしまったことがあった。
無論、故意にではなく、手違いや家庭内事情等の様々な理由があってのことだったのだが、
それによって当事者の一人との間に非常に大きな遺恨を残すこととなってしまった。
幸い、共通の友人がいたこともあってその後に改めて話をする機会があり、
なんとか和解をすることができたが、そうなるまで実に13年というとても長い時間を要した。
いちいちここには書かないが、
遺恨を残していた間の関係については言うまでもないだろう。
本当に、胃の痛い思いをした。
葬式は恐ろしい。
そこでの対応で、自分という人物の全ての評価が決まると言っても過言じゃない。
ここだけはミスが許されない世界だと理解しておくべきだ。
・親族との付き合いのワンポイント
親族がただの他人と大きく異なるのは、
「問題があれば縁を切れば良い」といったインスタントな関係では済まないという点だ。
パートナーと婚姻関係でいる以上、
必ず一定の距離感で関係を保つことを意識しなければならない。
親族への対応の仕方はパートナーとの信頼関係にも直結する。
親族の機嫌を損ねないことも大切だが、
「対応の仕方を見られている」ということも忘れないことだ。