離婚で妻側が下手に出てきた際の注意点
近年、協議離婚の交渉も力関係が大分変ってきましたね。
一昔前までは夫に離婚原因がなかろうと妻側がモラハラやDV被害を背景にして夫をボコボコにし、
慰謝料を踏み倒すどころか逆に取り、親権も奪い、夫有責の形で強引に決着をつける手口が一般的でした。
しかし、最近ではここまであからさまなやり方は減少傾向にあります。
まぁ、今でもやっているヤツは大勢いますが、ね。
それでも遭遇するケースは体感で少しは減ってきたかな、と感じます。
女は調停や法的手続き等の厳かな場でも平気で人を陥れるウソをつくという実態が、
一般的に浸透してきた結果かもしれませんね。
結局のところ、外的な取り扱いが変わった影響が大きいかと思います。
それゆえに妻側弁護士達も過去のように劇場型で事実関係をでっちあげるのが難しくなったため、
近年では離婚交渉のやり方にも新たな小細工が目立つようになってきたというわけです。
簡単な例で言いますと、夫に有責性がなく、これといって提示できる離婚事由がないのに、
もう訴訟まで準備してますけど今なら穏便に済ませることもできる、と離婚への同意を迫る手口です。
本来、離婚事由がなければ「離婚できない」で終わる話なのですが、
それでは連中は仕事になりませんから、無理やり夫から同意を取って離婚に持ち込ませるわけですね。
しかし、これは本来的な法的利益の関係性を結果ありきで捻じ曲げる行為でありますから、
法律家の仕事のやり方としては倫理的な面で問題のある行為と言えます。
それにこれは法的手続きを背景とした、いわば「脅し」でありますから、
本来的に想定されうる離婚交渉のテーブルとはベクトルの違った手段でしょう。
こういった欺罔と脅しを用いた合意形成を、弁護士達は「交渉」と称しているわけでありますが、
こんなのは僕から言わせれば交渉でもなんでもないですね。
ただの恫喝に過ぎません。
交渉というものは立場を踏まえた上で互いに納得できる結論を導き出す、
「合意」に至るまでの重要なプロセスです。
当然、そのプロセスの中には感情的な問題だけでなく、
どちらについた方が得か、どうすれば今後も生き残れるか、といった下世話な利益算定も含まれております。
なので、交渉を纏めるにあたってはそういった複雑な背景を踏まえた上で、
交渉相手が自らの意思で同意したくなるような条件を考え、提案してゆく必要があるでしょう。
そのためには自分の利益だけでなく、相手の利益も勘案しなければなりません。
それが本来の交渉というものです。
そういったプロセスを飛び越えて、立場を欺罔し、ダイレクトに拳を振り上げ、
脅かして同意に持ち込むようなやり方で得た同意は交渉による合意とは言えないでしょう。
少なくとも、そういった交渉(?)の仕方しかできないのであれば、
「交渉のプロ」などと名乗らないでもらいたいですね。
やっていることがあまりにも幼稚過ぎますし。
というわけで、妻側から急に子と面会をさせようと思います、
改めて話し合いの場を設けることもできます、などと遜ってきた場合は、
手を差し伸べていると見せかけて、実は離婚させるネタがない可能性がありますので注意してください。
こういった力関係を誤認させるようなやり口は、個人的にはかなり悪質だと思います。
本来、許してもらう立場でない人間に、
許しを請う必要があるかのように誤認させることが正当な弁護活動と言えるのか。
男性はそういった弁護士達の立ち回りの変化や変わり身の早さを逆手にとって、
連中から主導権を奪い取る戦略を練ってゆなければなりません。
やり方を変えてきたってのは、気持ちが風下に立っている証拠なんだよ。
その弱味を見逃してはならないな。
2022.09.21 wrote
行政書士 吉田 重信