手すらも気軽につなげないこんな世の中じゃあ
「変化してゆく男女関係」題目
2.「手すらも気軽につなげないこんな世の中じゃあ」![]()
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行政書士明和事務所
行政書士 吉田 重信
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無菌化と合意主義。
今の人付き合いを端的に表すとしたら、この二つだな。
全ての面において、事前承知と許容という個人の趣向性に重きを置きつつある。
許容と表現したが、これでもかなりオブラートに包んで言っているつもりだ。
実際のところは、もはや与奪権と言って差し支えないレベルで、
行動の是非を一方的に評価されてしまう世情にある。
早い話、他人に対する行動には相手の承認が必須とされ、
それに反した者は徹底的に社会から非難と排除を受ける傾向にあるということだね。
これによってなにが起こっているのかというと、先鋭化された排他主義だ。
かねてよりずっと非難されてきた「空気読めよ」といった言葉と要求が、
より理不尽且つ不条理に要求されるようになってきている。
そしてそれが嫌ならば、誰が見てもわかる形で事前に承知を取っておきなさいよと、
現実味のないやり方での歪な対応が求められる。
性交渉の事前合意なんかが、これに該当するだろう。
あんなもん誰が利用するってんだ、アホ。
お人形さんごっこやってんじゃねぇんだぞ。
ますます、人間らしさというものが社会からなくなっていくな。
こんなんじゃあ、ふとした拍子に手をつないだりすることもできないじゃん。
アナクロ主義に走ったりする気は毛頭ないが、
互いの腹の探り合いすら認められないんじゃあ、駆け引きってものがないだろう。
そういうところで頭を使い、情緒面を養うってのは、
いつの時代においても人生を豊かにする上で大切なことなんじゃないのか。
確かにおかしな事件も起こっている世の中だから、
意図しない事故を防ぐためにも物事を明確にする傾向自体は間違っちゃいない。
しかし、これについてはそういった事情は建前で、
実際はそれを隠れ蓑にして発言や意思をより重要視させたいという意図が透けて見える。
結局のところは、趣向性。
特に、女のな。
女が気に入るか気に入らないかという個人的な趣向を権利関係にまで影響させて、
異性間において主導権を握り易くするきっかけにしていこうという話なんだよ、これは。
これによって起こっているのが、所謂、後出しジャンケンだ。
趣向性という個人主義的な意思決定に強権を与えたりするから、
「実はあの時、嫌だった」みたいな話がいつでも言えるような状態になっている。
そしてこれは、本来的な事情とは違った意図で使われることも少なくない。
だから、男側は常に女から言いがかりをつけられないように、
事前承認と無菌化志向に付き合っていかなければならないような話になる。
これじゃあ、本末転倒だろう。
事故を防ぐために事故が起こりやすい土壌を作ってしまっているのだから、
建前として利用しただけと言われても仕方がないと思うな。
異性間対立を煽りたいわけでもないのであれば、
一方の個人的趣向を重視させるような施策は間違っていると言わざるを得ない。
常に配慮が必要な対象ってのは、それだけでニュートラルな関係にはなれないからな。
結局はそういった配慮を求めることによって、
自ら他人を遠ざけるような結果につながることになるだろう。
それは当事者達が本当に望んでいる結果なのか。
白黒はっきりつけたがるってのは、大抵が外野の欲望なんだよ。
当事者は案外、気にしていない場合が多いんだ。
承知なき出来事に迷い、戸惑うのも人生の彩りの内でもある。
そういったことに許容性を持つことを、現社会に求めるのは間違っているのか。
