自分や前妻が再婚したら養育費は減額請求すべきか
「養育費の取り扱いと意義」題目
4.「自分や前妻が再婚したら減額請求すべきか」![]()
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行政書士 吉田 重信
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再婚は離婚後に起こり得る大きな状況変化だ。
結婚、離婚は当事者のみの話だから気遣い無用と言いたいところだが、
前の配偶者との間に子がいたりする場合は影響が出るケースもある。
主に面会、そして、養育費についてだな。
この2点は互いの再婚によって、これまでの関係に亀裂が走りやすい。
それによって、離婚時のトラブルが再燃するような場合もあるんだ。
場合もある、なんて言ったが、
この手のトラブルは非常に多くのケースで起こっているのが実情でもある。
仮に離婚時に何らかの約束をしていたとしても、
今後の生活の為、と、再婚をきっかけに反故にされてしまうケースが後を絶たない。
理不尽と思うかもしれないが、
これは相手が再婚をした場合だけではなく、自分がした場合にしたってそうなんだ。
だから、こういうどちらにも起こり得る事態については、
あらかじめ想定した上で対応を検討しておいた方がいいだろう。
再婚時に約束の反故、もとい変更が認められている背景には、
事情変更という法律上の理屈が存在するからだね。
これは仮に事前に契約等の約束をしておいたとしても、
約束当時に予想し得なかった事態が起こった場合は、変更する余地を認める考え方だ。
だから、自分、相手、お互いに再婚が離婚当時に予測できなかった場合は、
それによって約束を変更しうるということになる。
養育費の額や面会の頻度の合意については、
この理屈を背景にして、かなり柔軟な対応が取られているのが実情だ。
じゃあ、離婚時にする約束は意味がないのか、という疑問については、
今回の表題とは直接は関係しない話だから別の項目に譲ろう。
今回の記事では、じゃあそういった背景がある話だから、
養育費を減額しうるのなら減額請求した方が良いの?という観点から話をしていく。
必然的にこの話題は主に養育費を支払っている男性側からの話になるね。
女性が養育費を支払わなくて良いわけではないんだけれど、
実際問題として養育費を支払っている女はほとんどいないのだから、必然的にそうなるだろう。
あくまでも男性側の話として進めていくけれど、
率直に言って、特別な事情があるわけでもないのならば減額請求はしない方がいいよ。
これはいろいろな面への影響と、男の立場を勘案した上での結論だ。
例えばだが、子との面会が継続している場合、
減額請求を皮切りとして打ち切りを強行されかねない。
厳密に言うと、養育費請求権と面会交流権はベクトルの違う話なんだけれど、
実際問題として、面会を強行させる法的手段はないに等しい。
間接強制とかデカデカと打ち出しているところも見られるけれど、
実質、機能性に欠けるのが実情だ。
とても、履行確保のアテにできるようなものじゃない。
だから、こういったことについては、
話をねじ込ませるきっかけを与えないというアプローチが必要になるわけだ。
あとは、父親としての立場上の話だね。
相手が再婚して、再婚相手の収入でやっていけるから自分の子の扶養を任せる、
親父として、本当にそれで良いのかい。
数字としてプラスかマイナスかで考えたらマイナス一辺倒の話なんだけれど、
そういう問題じゃあねぇだろう。
甘い顔をしろ、とかそういうことを言っているんじゃなくて、
これはスジ通しの話だな。
将来、ガキが自分に会いに来たりした時に、
後ろめたい気持ちにさせられてしまうような状況は自分から作らない方がよろしい。
それだけの話だ。
じゃあ、逆に減額をすべき事情はなんなのかって話なんだけれど、
これは主に現在の自分の収入面での事情だね。
本当に生活に困っていて、減額しうる事情が発生しているのであれば、
それについては減額を請求するのは仕方がない。
できうる限りは避けるべき事態だけれど、
自分の生き死にに関わるようなことについてまでは我慢する必要はないだろう。
あと、収入はともかくとしても、
事情によって子どものことだけを考えてはいられない場合。
これも減額を検討すべき特別な事情と言えるだろう。
例えば、親の面倒を見なければならなくなったりした場合だ。
父親としてのメンツも大事だけれど、
親だって大切な家族なのだから、どちらを取るなんてことで悩む必要はない。
昔、子の扶養義務は親の扶養義務より優先されるから、
親を見捨ててでも養育費支払えなんて内容証明を送り付けてきた大馬鹿野郎がいた。
とんだ、 大馬鹿野郎 だよ。
それを言って、話がうまくまとまるとでも思うのか。
トラブルのタネを自らバラ撒いて歩いているような連中は、
家族法務の専門家とは言えない。
請求する側も自分の家庭のことなんだから、そういう話をしてくる者達の誘惑に負けたりせず、
自分でどうするべきかを考えて行動していかないとな。
家族法務は法律の絡む問題には違いないから勘違いを起こしやすい面ではあるけれど、
やはり一番重要なのは理屈じゃなくて、今後を見据えることだと思う。
お互いに、今後も生きていかなきゃならないんだからさ。
養育費の減額にしても、理屈で減額できる余地があったとしても、
それだけで結論を出して良い問題じゃないということは覚えておいてもらいたい。
