恨みは金で解決することはできない
「慰謝料請求の実態面」題目
2.「恨みは金で解決することはできない」![]()
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行政書士明和事務所
行政書士 吉田 重信
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離婚する相手を許せない。
そういった動機で慰謝料請求をするケースは少なくないと思う。
実際、それを原動力として金銭請求をすることはなんらおかしなことではない。
法律は心の傷、所謂、精神的苦痛は、金銭をもって慰謝するものとしているし、
元々、慰謝料という概念はそれが大元となって請求が認められているものだからだ。
日本の法律は仕返しや敵討ちを禁じている上に自力救済も認めていないから、
損害の補填は法律手続きによって行うものとされている。
法に基づいた対応である以上、穴埋めはやり取り可能な金銭をもって行うと考えるのは、
資本主義の現代においては合理的且つ順当な考え方だよね。
しかし、これはあくまでも理屈上のことであって、
これまでの苦い経験や苦痛そのものを金が埋め合わせてくれるわけじゃない。
わかっているとは思うが。
金を請求したところで金以上のものは手に入らないし、
債務を負担させる以上の負荷を相手に与えられるわけでもない。
日本の法律では損害を受けたからといって、
相手に損害を与えていいみたいな結論は出してもらえないからね。
そこは自分の中でも割り切っておく必要があるだろう。
何が言いたいのかというと、動機や原動力として恨みを使うことは良いが、
相手を苦しめる目的での慰謝料請求は行わない方がよろしいということなのだ。
結局のところ、それを直接埋め合わせてくれるものは法律では用意できない。
動機がなんであれ、求めているものが金銭ではないのであれば、
対外的にもその要求が認められることはないから、やめておいた方がいい。
動機が明らかに金銭請求ではないことは、端から見ていたら大抵わかるからね。
それに、その戦いには終わりがない。
相手を消すことでもできるのであれば可能かもしれないが、
普通に考えてそれは不可能なわけだから、一生、戦い続けることになる。
それはとても辛く苦しい生き方だと言っておく。
別に恨むな、なんて言わない。
その反骨心が、今回の慰謝料請求のように、
何かを実現させる強い動機や原動力になることもあるからだ。
日本の法律では内心の自由に対する保護は徹底されているから、
それが罪になることも考えられないしな。
ただ、終わりのない戦いは自分の目ん玉をしこらせるし、
それによっていつまでも世界を狭めてしまうのは、将来に大きく影響する。
だから、慰謝料請求をするのであれば恨みが基でも良いが、
自分の中で金をもって折り合いをつけると決めた上で行った方がいいだろう。
金を取ったら、それを将来に活かせばいいじゃん。
パーっと使っちまうのもいいだろう。
なんにせよ、金に変な意味合いをつけないことだよ。
それは自分を縛るものにしかならないからな。
